Feb 22, 2010

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 津波被害や深刻な原発事故が、生徒や学生の「希望する職」を奪っている。

 福島県南相馬市の県立小高工業高では11人が内定を取り消された。内定先の企業の多くは福島第1原発事故の警戒区域内にあり、廃業や休業に追い込まれた。幸い全員が新たな就職先を確保したが、進路担当の星輝光教諭(41)は「事故収束の見通しが立たず、来春の就職予定者への求人件数も伸び悩んでいる」と声を落とす。特に地元の企業の求人は例年より4割も落ち込み、3年生の約8割が県外企業への就職を希望しているという。

 入社時期を先送りされたいわき市の男性(18)は今春、警備会社に就職して福島第1原発の警備員になる予定だった。だが、原発は大事故に。4月中旬にやっと入社し、東北地方の別の原子力施設で働き始めた。原発関連で働くことを嫌って入社を辞退した同級生はまだ就職先が決まっていないという。

 宮城県石巻市の宮城県水産高は、内定を得た68人の4分の1近い14人が取り消しに。津波被害で水産関連の企業が大打撃を受けたためだ。

 今の3年生の就職活動がスタートするのは9月中旬。地元からの求人票はほぼない。進路指導部長の高橋昭二教諭(42)は「若い人材が流出し地元の復興がままならなくなるのでは」と懸念する。

 状況は大学も同じ。岩手県立大(滝沢村)では、今春の卒業生のうち、併設する盛岡・宮古短期大学部と合わせて3人が内定を取り消された。学生支援室の高舘(たかだて)信雄特命課長は「被災地枠の採用計画を示す企業でも、円高や放射線災害の影響で業績の見通しが悪化すれば、採用枠がなくなる事態も懸念される」と、新たな「取り消し現象」を警戒する。石巻市にある石巻専修大学も、把握しているだけで4人が取り消し。うち2人は職に就いたが、2人は12年卒予定の学生と一緒に今も就職活動を続けているという。【神保圭作、福田隆、遠藤拓、町田徳丈】

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 宮城県看護協会の佃祥子常任理事は8月5日、日本看護協会の「都道府県看護協会災害看護担当者会議」で、訪問看護ステーションの一人開業について、県内のステーションや病院から懸念の声が上がっていることを明らかにした。

 訪問看護ステーションの一人開業をめぐっては、厚生労働省が4月、東日本大震災の被災地に限り、常勤の看護職が1人以上いれば(通常は2.5人以上)、訪問看護の実施を認める省令を公布、施行している。

 佃常任理事は、「(震災で)多くの住民が亡くなって人口が減少し、これから先の経営が成り立たないという状況になっているところに、県外からどっと入って来てステーションを立ち上げられたのでは、経営がものすごく難しくなるという声が協会に寄せられている」と述べた。

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 日本看護協会は8月5日、今年度の「都道府県看護協会災害看護担当者会議」を開催した。会議では、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の看護協会の災害看護担当者が、災害発生時の活動などについて報告した。福島県看護協会の担当者は、原子力発電所の事故などの影響により、来年度の新人看護職の確保は困難が予想されるとの懸念を示した。

 冒頭、あいさつした坂本すが会長は、日看協の災害支援ナースの登録が昨年度の約4800人から今年度は約6200人に増加したことを報告。その上で、「すべてのナースが行けるくらいの力をつくっていきたい」と述べた。今後の支援については、「独自の強いネットワークを生かし、いつまでもニーズに応じて形を変えながらかかわっていきたい」と強調した。

 会議では、被災3県の看護協会の担当者が災害発生時の活動や課題について報告した。
 岩手県看護協会の兼田昭子会長は、活動を通じての課題として、▽被害状況などの把握▽派遣のコーディネートができる専門職の育成―などを挙げた。また、被災後も働き続ける看護職の精神的なつらさを指摘した上で、心のケアなどに取り組んでいく考えを示した。

 宮城県看護協会の佃祥子常任理事は、被災地では津波で水産業が厳しい状況にある一方で、看護職が一家の担い手になっている状況があると説明。このため退職者は少ないが、通勤の困難さなどの問題があるといい、「対応を考えないといけない」と述べた。

 福島県看護協会の鈴木ミドリ専務理事は、原発事故の影響や職場の喪失により、退職・休業する看護職が増加していると指摘。来年度の新人看護職の確保も困難との見通しを示し、「非常に心配だ」と強い懸念を表明した。県内では看護職を含めた「人口流出」が進んでおり、人員確保が課題になるとした。
 このほか、▽自治体や関係団体への災害支援ナースの周知▽被災看護職の支援のための職場の確保―なども課題に挙げた。

 その後のグループワークでは、各県の担当者が意見を発表。「現地の情報を収集・発信するコーディネーターの役割が必要だ。育成を考えないといけない」「行政とつながりがある保健師にコーディネーターとしての役割を持ってもらってはどうか」など、コーディネーターの必要性を指摘する声が複数上がった。

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